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メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

よしなし

スカート的なものを着用した男性が好き

一年半ほど前、初めてのスコットランド旅行を終えたわたしは、それまでも薄々感づいていた自らの嗜癖を強く確信するに至った。挙句に熱狂に駆られて、友人知人に以下のアピールを繰り返したのである。 「わたし、来世ではキルトの似合う素敵なスコッツと結婚…

美味しそうな顔をした鳥

七面鳥が好きだ。一人暮らしではなかなかターキーの調理というわけにも行かないので、たまに正月に帰省した際に、実家のガスオーブンでターキーを焼いてもらう。ターキーがないときはローストチキンか参鶏湯になるので、いつのまにか我が家の伝統は「正月に…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(8・終)

(前のエントリーの続きです) ちょっと悔しい気持ちはあった さて、長々と引っ越しに至る経緯を書いて来たわけだが、騒動の間、わたしの中にも恐怖だけでなく戸惑いや怒り、やり切れなさなど様々な感情が渦巻いた。日々状況報告をしていた職場の後輩は「最…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(7)

(前のエントリーの続きです) 物件探しと避難生活のはじまり やはり土曜日は安全。小雨の降る静かな朝ののどかさもそこそこに不動産屋へ向かう。ネット上の情報にはありがちなことだが、当たりをつけていた物件の中には既に決まってしまっているものが多く…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(6)

(前のエントリーの続きです) そして、襲撃 翌朝6時。わたしはベッドで、母は床に敷いた客用マットレスで眠っていた。9月の夜明けはまだ早く、部屋の中はうっすら明るくなっていた。 何かが動く音がした。驚かせてはいけないと思ったわたしは眠る母をそっ…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(5)

(前のエントリーの続きです) 「きちんとした方ばかりなんだけど」 出勤して上司や同僚にこれまでの顛末を話し、生鮮食品がばらまかれた玄関ドア前の写真を見せた。その日は急ぎの仕事の他にどうしても欠席できない酒席の予定があり、職場を離れることがで…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(4)

(前のエントリーの続きです) 「暴力のスイッチ」としての「バナナの皮」 地球の裏側から戻って数日後、郵便受けの中に黒く変色しかかったバナナの皮が投げ込まれていた。8月に一度投げ込まれたゴミは「ビニール袋と、使用済み割り箸と、綿ぼこり」。使用…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(3)

(前のエントリーの続きです) それとは別に、上階の異変。早朝の掃除機音 さて、真下の1A号室住人によると思しき郵便受けへの不要チラシ詰め込みに悩まされるわたしだったが、実はそれより少し前からだか後からだか(正直、時期ははっきりと覚えていない…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(2)

(前のエントリーの続きです) 元々の生活環境 わたしの中ではほぼ特定しているものの、結局嫌がらせの主を特定することも接触することもできなかったため、最終的に相手が何を不満に思い、何を目的にしていたのかはっきりわかったわけではない。ただ、状況…

暴力のスイッチ、そして「逃げるが勝ち」ということ(1)

はじめに 1ヶ月ほど前に、長らく暮らした部屋から引っ越した。 同じマンションの住人からの嫌がらせと暴力行為が原因だった。 10年近くも暮らしたそこは小さな低層マンションだったが、緑豊かな静かな場所にあり、スーパーマーケットや駅もほど近く、生活し…

冷える朝には

暑がりのわたしでも、さすがに起き抜けには寒さを感じる今日この頃。 毎年実家からもらっては、お酒に漬けて見たり人に配ったり、処理に右往左往していた柑橘も、今年はカイピリーニャ風(といっても、ライムがカボス、カシャッサがジンだと別物か)にして毎…

(続)お弁当持参の日々

今週はとうとうお弁当箱を導入した(火曜より)。ジップロックコンテナより浅いので詰めやすさに感動。一瞬モチベーションが上がる。 間違い探しレベルの誤差しかない日々のメニュー*1。そして、仕事で遅くなった日の翌日は明らかに冷食が多くなる。良かった…

(嫌々ながら)お弁当持参の日々

もはや記憶すら薄れかけている遥か昔の地方勤務時代は基本自炊でお弁当も作っていたのだが、近年は仕事は忙しいしやる気は出ないしで、すっかり意欲低下。わたしは、やはり根本的に料理が好きではないのだろう。ロンドンにいた時期のように、暇があればそれ…

ひさしぶりに、言問団子を食べてきた

東京に暮らしてずいぶん経つのに、近隣(といえなくもない)で働いているのに、一度も浜離宮に行ったことがないことに気づいた。ので、行って見ることに。 ただ新橋から歩いても面白くないので、電車で押上まで。スカイツリーを横目にしばしお散歩して、隅田…

若者が可愛く思えてきました

大人になってはじめて知ったことの一つに、「ひとは大人にはならない」ということがある。精神年齢は16歳から一歩も進まず、あれから20年余が経って、一昨年思ったより早くに父を亡くしたわたしの「基準」は父が死んだ年齢になったから、日々「ああ、わたし…

もふもふ系老人への偏愛

頭髪と髭(特に頬髭と顎髭)がもさーっとしていて、さらにもふもふした何かを被っている老人が好きだ。ものすごく好きだ。一方でサンタクロースはあまり好きじゃないけど原因はあの微妙な商業的清潔感にあるのではないかと踏んでいる。 まず思い浮かぶのは、…

新聞との蜜月

子供の頃、というか小学生から高校生くらいまで、姉とよく新聞の取り合いをしていた。我が家は両親と姉とわたしの4人家族で、出勤の関係上朝の生活時間帯がずれる父がまず最初に新聞を読んでいた。その後、1紙しか取っていない「大分合同新聞」*1を、同じ…

福岡県民うどん占い(友人作)

人事異動があり、4月から隣の席に福岡出身の青年がやってきた。わたしはかつて数年間福岡に勤務した経験があるので、たまに彼の口から出る福岡弁を懐かしく感じ、ふとその旨を福岡の友人(というか、福岡時代の先輩)にLINEで送ったところ、怒涛の質問がや…

素晴らしきレザークリーニング

ずっと興味のあった、レザーバッグのクリーニング。靴のクリーニングは過去に何度か利用したことがあるけれど、バッグは敷居も値段も高くて躊躇していた。 しかし、春。 わたしは春が近づくと一度全ての持ち物を見直したくなる。ちょうど2〜3月あたりは、1…

か弱くない女にも一分の魂

修理に出していたコートを受け取りに新宿ルミネ2に寄ったところ、「BURT'S BEES」が出店していた。3月9日に開店したばかりだと店員に聞き、浮かれてクレンジングを買って帰った。 昨年の半分程度を異国で暮らしたわたしは、かの国でクレンジングといえば…

この先20年分のキーホルダーを買いました

手が滑って、マンションの廊下でキーホルダーを落としてしまった。 「あっ」と思ったときにはもうどうにもならず、床にぶつかった衝撃でキーホルダーのプラスチック塗装が剥がれてしまい、あまりのショックに呆然とした。 良いキーホルダーにはいくつか条件…

なぜだか捨てられないものたち

わたしは部屋にものを溜めこむのが嫌いで、不要なものはすぐに処分してしまう。とはいえ、なぜだか捨てがたくてついつい溜めこんでしまうものもある。 その1、ボタン。 もっとも実用性に欠ける「溜めこんでしまうもの」が、ボタン。 手芸屋でかわいいものを…

わたしの「動物園」

昨年、秋も終わろうとする頃だったか、久々に新入りがやってきた。 完全に一目惚れ。有楽町の無印良品をぶらぶらしていて、ディスプレイに使われていたロバを見た瞬間、決めていた。多少高くたって構わないと思って商品を探すと、なんと「700円」と書いてあ…

「小さくて可愛いものボックス」

以前やっていた、エッセイと書評のサークル(的なもの)のメンバーと久々に会った。新宿の地下にある感じの良いバーで、お酒を飲んで近況の報告や懐かしい話なんか、花が咲く。 メンバーには少し年上の女性がいて、彼女の名前はわたしの姉の名前と同じ。きっ…

「改札口」と「搭乗口」と英語案内表示

東京へ戻る飛行機が遅れたため暇を持てあまし、電光掲示板をぼんやり眺めていたところ、「改札口」という日本語と入れ替わりに見慣れない英単語が表示された。"wicket"わたしはこの単語を知らなかった。海外の空港で同様の表示を見かけたことがあれば辞書を…

電子書籍で懐かしい漫画を読み返している

ただ活字を読むためのものだと思っていたkindleで漫画を読むことを覚えて以来、かなりの漫画を読んでいる*1かつて読んで好きだった漫画、気になって手を出さずにきた漫画、新たに友人に勧められた漫画。24時間端末とWi-Fiがあれば、どこにいようと手荷物を気…

合わない枕と悪い夢

枕が合わなくて夜中右や左や動き回るせいか、どうも夢見が悪い。昨晩はとりわけ「はっと目をさますほど恐ろしくはないけれど、何となく不安で不愉快な夢」に長時間うなされた。 姉と、親戚のEちゃんと、母と、母の友達がいた。東京に出張でやってきており、…

電化製品浪費月間(これもある種の後遺症)

帰国*1して以降「生活の再セットアップ」と称して散財しがちである。英国の物価の高さに慣れ金銭感覚が狂っていることや、ロンドンで借りていた部屋のデポジット(日本円にしてわたしの月収を上回る金額)が全額返還されることになったことも、ここのところ…

牛のいる生活

わたしの親の実家近辺では、多くの家庭が専業兼業問わず農業を営んでいるが、中には小規模な畜産を行っている家もある。 祖父母の隣の家では、わたしが子どもだった昔から常時数匹の肉牛を育てていたので、子牛が生まれたと聞くと見に行ったり、世話を手伝っ…

わたしの好きなハンカチ

タンスやクローゼットを開けたときに、ごちゃごちゃしているのが嫌いだ。 そもそも洋服や靴や化粧品その他生活に関する品々を選ぶのも面倒で、同じ店でまとめ買いしたり、同じものを色違いでいくつも買ったりしがち。 ハンドタオルはここ5年、もしかしたら…

松本大洋「Sunny」、言葉と居場所と

久々に読んだ松本大洋の漫画、「Sunny(現在5巻)」が素晴らしい。1970年代の児童養護施設を舞台に、そこで生活する《それぞれの事情によって親と暮らすことができない》子どもたちや、彼らをとりまく大人の姿が、生き生きと細やかに痛々しく、でも温かく描…

がんばらなくていい本のアプリ「Stand」を使ってみました

このところいろいろなメディアで取り上げられているアプリ「Stand」を使い始めた。 本のアプリStand Takayuki Inoue ソーシャルネットワーキング 無料 これまでに読書(管理)系のSNSだと、ブクログやメディアマーカー、読書メーターなどに手を出しては長続…

ヘミングウェイのあれが食べたくて

少し前に、小説に出てきた食卓を再現した本を紹介した。 Dina Fried『FICTITIOUS DISHES』、憧れのあの味そしてあの「奇妙な味」も - メトロガール まったくおいしくなさそうな「迷食卓」も混ざった面白い本だったけれども、この中でひときわ食欲をそそった…

「いっそ犯罪ならば」

このたび一周忌を迎えた父の死因は肺がんだった。長年のヘビースモーカーで、死の数年前に禁煙に成功したところだったが、いざやめるとなると特段の禁断症状もなかったようで「もっとはやくやめればよかった」と呟いていた。彼の肺がんは非喫煙者にも多く発…

角田光代、穂村弘『異性』、(そして不要な自分語り with alcohol)

誰よりもわたしをよく知っている友人から少し前に「絶対読んで」と勧められた。 異性 (河出文庫) 作者: 角田光代,穂村弘 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/11/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 人が人に恋するには「隙」が必…

あなたの名前は「ピコリーノ」、お洋服を着た「ピコリーノ」

少し前に「はてなブックマーク」で、小鳥のついた柵の商品名が「ピコリーノ」ということを知った。 なんだかこれ見覚えあるなとフォルダを漁ったところでてきたのが、冒頭の写真。確か江ノ島で撮ったんだっけ、と思ったら、こんなまとめがありました。 愛情…

「難しい小説」って、なんだっけ?

埴谷雄高『死霊』を読みはじめている。少し前にKindle版が20%割引されていたので、つい買ってしまった。惑わされないつもりでいても割引というのは魅力的な制度で、そうでもなければ他にも手をつけるべき本は山ほどあるにも関わらず、あえて時間のかかりそ…

新しい宗教が生まれるところ

慢性的な肩こりと腰痛に悩まされていた時期に、あるマッサージ師を紹介された。紹介してくれた人も、もともとは別の友人に誘われて通い始めたのだという。マッサージなどつてを頼らずとも施療院は巷にあふれているわけで、行ってみようと思った理由は何より…

二度目のパリは夜明け前

二度目のパリは出張だった。 夕方に着いて、パリなんて飽き飽きしているはずの上司がやたらシャンゼリゼに行きたがるから妙だと思ったら、パリサンジェルマンのショップで息子さんたちにレプリカユニフォームを買いたいのだという。「人気のある順に、3枚」…

「風邪の治りかけの咳」が「風邪」ではなかった話

出張帰りに風邪をうつされた。機内の通路をはさんで激しく咳き込んでいた男性(CAからしつこく「いつからですか、熱はありますか、どこに行かれましたか」と聞かれていたのはきっとエボラへの警戒)が感染源というのは決めつけに過ぎないけれど、疲れ果てて…

口紅の消費とおかんメイクの謎

口紅をなかなか使い切れない。ルージュココの赤っぽい色は、気に入って毎日のように使っていたけれど、使い切るまでに1年半もかかった。たまにしか使わなかったクリニークのコフレに入っていたローズのリップは、ミニサイズなのに4年はかかったっけ。紅筆…

それで、まあそんな感じで

ちょっと音楽に詳しい友達はデスキャブなんて鼻で笑っていたけれども、わたしは青臭いインディーロックがいつだって大好きで、本当安っぽいくらい青臭いよねと呆れながら、これからもきっとずっとこういう音から離れられないままでいるんだろう。今も、数ヶ…

さようなら、ロビン・ウィリアムズ

あの頃、わたしの住む町で子どもたちにとって映画館は「ハレの日」のものだった。ビデオレンタルは旧作でも一泊400円くらいして、しかも品揃えは貧弱。そんな幼少時代を過ごし、中学生になった頃から、ときどき「街」にある映画館に出かけるようになった。も…

ロンドンでモンティ・パイソンを観る(Appendix)

ツアーブックはこんな感じ。A3サイズでけっこう大きい立派な作りだけども、暖かいところにおくとノリがはみ出てくるのはご愛嬌? 20£と決して安くはないお値段で、購入すると物販リストのブローシェがついてきた。物販を(一部ですが)見てみましょう。わた…

ロンドンでモンティ・パイソンを観る(その3)

後半です。長いです。

ロンドンでモンティ・パイソンを観る(その2)

さて、続いては本編(前半)についてのメモ。聞き漏れ聞き間違いについてはご容赦ください。 スケッチのタイトルからYouTubeへのリンクを張っていますが、これはテレビシリーズやハリウッドボールの映像を紹介しているもので、O2公演のネタバレではありませ…

ロンドンでモンティ・パイソンを観る(その1)

2014年7月にロンドンO2アリーナで行われたモンティ・パイソンの再結成ライブにして(現時点では)解散公演。その最後の2日間、19・20日を観に行って来た。18日の夜、ヒースローのパスポート・コントロールで、滞在4日(実質3日間)という日程に対して「…

甘いものの話、もうひとつ

甘いものの話をもうひとつ。スイスに行く機会があった。湖のほとりにあるあの街。あわただしい滞在で、いかにもな名物料理を食べられたのはたったの一度だった。そもそもスイス名物ってチーズフォンデュくらいしか知らないのだけど。そのチーズフォンデュも…

「The Particular Sadness of Carrot Cake」

少し前に、仕事で近くに行ったので、麻布十番の「ハドソン・マーケット・ベイカーズ」に寄った。ずっと気になっていたアメリカンケーキのお店で、行ってみると様々なケーキやクッキーの他に、トルコ菓子をアレンジしたもの(蜜に浸したケーキ!)などもあり…

大西洋を見た

この日、わたしは初めて大西洋を見たのだった。 海辺での結婚式が美しくて見惚れた。ずっとずっと先には別の大陸があって、かつて、そこからたくさんの人が運ばれてきた。数日後に立ち寄ったCivil Rights Museumで、ほんの数十年前まで、このビーチに黒人は…