メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

映画のはなし

ウルフマン|ジョー・ジョンストン

「狼男」のリメイクであることは観終わってから知った。映画の出来の善し悪しとは別の次元で本当に面白くて、終始笑いが止まらない映画だった。なんで全力でこんなちぐはぐなことをやってしまうんだろう。これは笑わせたくてやってるんだよね、という場面目…

月に囚われた男|ダンカン・ジョーンズ

せっかく映画の日が休日なので、通常料金だったら観に行かなかったであろう映画をはしごしてみた。で、朝一番に出かけたのは恵比寿。同じガーデンシネマで上映されている「ウディ・アレンの夢と犯罪」と悩んだのだけども、SFな気分なのでこちらを選んだ。デ…

ふたつの「プレシャス」

とても楽しみにしていたので、映画「プレシャス」は公開初日にシネマライズで観た。読み書きもできない黒人少女プレシャスは16歳なのに中学生で、しかもその中学校すら退学になってしまう。理由は「2人目の子どもを妊娠しているから」。12歳のときに産んだ…

オーケストラ!|ラデュ・ミヘイレアニュ

そもそもはノーマークだった映画。「プレシャス」を観に行ったシネマライズで予告編を観て「これは!」と慌てて帰りの足でbunkamuraへ行ったところが満席。帰宅してインターネットで調べてみると、どうやら上映館が少ないこともあって満席立見続出になってい…

ざわざわしてばかり

なかなかパソコンに向かってゆっくり作業する時間や、心の余裕がない。年末からこっち写真も溜まる一方で、整理もできない。最近は撮ることすらできずにいる。これは昨年末撮ったもの。チンダル現象なのだかなんだか、見慣れた国際フォーラムが幻想的でとて…

ハート・ロッカー|キャスリン・ピグロー

日曜日に観に行ったところ、「アバター」との賞レースが取りざたされているせいか、この手の作品としては意外なくらいたくさんお客さんが入っていた。明日からはもっと賑わうんだろうな。わたしが観に行っていった日ですら、立見・難民続出だったので、上映…

ルド and クルシ|カルロス・キュアロン

メキシコ映画界を牽引する、キュアロン兄弟、ギレルモ・デル・トロ、アレハンドロ・ゴンザレス・イリャリトゥが制作に名を連ね、メキシコを代表する若手俳優ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが主演。まさに、ここ10年くらいのメキシコ映画の一…

サベイランス|ジェニファー・リンチ

デイヴィッド・リンチの娘ジェニファー・リンチの監督2作目。全作「ボクシング・ヘレナ」は観ていないのだけど、医師が好きな女性の四肢を切断し監禁、女性も次第にまんざらではなくなっていく……という14年前という時代を考慮しても社会的に問題視されや…

抱擁のかけら|ペドロ・アルモドバル

観るたびに期待を裏切らないアルモドバル。女性讃歌3部作も観るたびに「これが最高傑作かも」と思っていて、でもこれも負けず劣らずいい作品でした。ペネロペはきれいで演技も良い、すばらしい女優さんだけど、アルモドバル映画での輝きはひと際。その中で…

インビクタス|クリント・イーストウッド

1995年の南アフリカラグビーワールドカップを題材に、スポーツを通じて国をひとつにしようとする当時の大統領ネルソン・マンデラと、マンデラに共感しチームを優勝に導こうとする南アナショナルチームキャプテン、フランソワ・ピナールの姿が中心に描かれて…

フローズン・リバー|コートニー・ハント

クリスマスを前に、新居の購入費用ごと夫に蒸発され途方に暮れる白人女性レミ。彼女は老朽化してこれ以上住み続けることのできないトレーラーハウスで、ふたりの息子と暮らしている。1ドルショップのパートである彼女の腕ひとつで生活の見通しは立たない。…

Dr.パルナサスの鏡|テリー・ギリアム

撮影なかばで主演のヒース・レジャーが亡くなってしまい、あやうくお蔵入りになるところだったこの作品。不謹慎だけども、テリー・ギリアムというのも本当にトラブルに愛されている監督で、作品を思ったように撮れなかったり公開できなかったりすることが多…

アバター|ジェームズ・キャメロン

公開がはじまってずいぶん経つのにとても混んでいて、予約するのが遅かったせいもあるんだけど、この日鑑賞したのはなんと最前の端っこという3D映画を観るには最悪のポイント。しかもダブルヘッダーだったせいで3Dメガネを受け取そこね、皆がメガネかけは…

かいじゅうたちのいるところ|スパイク・ジョーンズ

キム・ギドクのDVDを2本続けて観て、お酒も入って神経が高ぶった状態でレイトショー。観る前から自分がこの手の話に弱いことはわかっていたけど、予想以上の浸透力と破壊力で、心臓も涙腺もぐらぐらしっぱなしだった。名作絵本としてしられる原作は割合にシ…

(500)日のサマー|マーク・ウェブ

ヘッドフォンで音楽を聴きながらエレベーターに乗っていると、隣に立っているキュートな女の子が「わたしもスミス好き」と話しかけてくる。ここで他のどのバンドでもなくスミスを選んでいることにより、この映画はある種の男女にとって特別な「わたしのため…

2009年の映画を振り返る

昨年に引き続き参加させていただきます、空中キャンプさん(id:zoot32)の企画です→http://d.hatena.ne.jp/zoot32/20091217。ちなみに去年のわたしの回答はこれ。 現時点で、新作に限っていえば、映画館で観た作品は29本。わたしにしてはやや多め。気になった…

マラドーナ|エミール・クストリッツァ

クストリッツァが撮ったマラドーナのドキュメント、と聞いたときにはまったくイメージがわかなかった。クストリッツァが元々はサッカー選手を目指していたということも知らなかったし、ボスニア出身の彼があえてアルゼンチンのマラドーナに注視するのもよく…

倫敦から来た男|タル・ベーラ

予告編を観てとても楽しみにしていた。シムノンの短編小説の映画化ということで、シムノン=メグレ警部という固定観念を持つわたしは、がっつり推理要素のあるサスペンスをイメージしていたのだけど、あまり動きのない、非常に静謐で内省的なノワールだった…

カティンの森|アンジェイ・ワイダ

「灰とダイヤモンド」のワイダ監督の作品。「カティンの森事件」については学生時代に習った記憶はなく、個人的に関心を持って、ナチスのあれこれを読んでいるうちに行き当たったんだけど、日本語書籍であまり詳しいものに巡りあえずにいたので、フィクショ…

La Ley de Herodes|Luis Estrada

1999年のメキシコ映画(英語名は「Herod`s Law」)で、2000年のサンダンスでイスパノアメリカ部門での受賞をした作品だとのこと。日本では未公開、DVDも未発売。こういうのは誰かの案内がないと絶対に観ることがないので、嬉しい。田舎の街を舞台にした政治…

脳内ニューヨーク|チャーリー・カウフマン

チャーリー・カウフマンの初監督作品。カウフマン脚本自体「マルコヴィッチの穴」と「エターナル・サンシャイン」の2作品しか観ていないんだけど、カウフマンの脅迫的なユーモア・人生観・センチメンタリズムがゴンドリーによって商業的に通用しうる程度に…

ポーランド映画、ふたつ

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母なる証明|ボン・ジュノ

恐ろしいほどの濃さを持った映画で、とにかくすべてがtoo much。設定が濃い、演技が濃い、演出が濃い、展開も、これでもかというくらいにどんよりと、じっとりと、濃密な重さ暗さに満ちている。非常にドラマティックで情熱的なものを好むのも、過度にエモー…

イングロリアス・バスターズ|クエンティン・タランティーノ

四ッ谷駅のポスターを眺めて、どうしようかなと思ってそのまま帰宅したのが昨日。夜になったら、巡回先のブログやTwitterで皆さん語ること語ること。いても立ってもいられずその場でオンライン予約をしてしまった。デス・プルーフを観ていないし、キル・ビル…

パイレーツ・ロック|リチャード・カーティス

ラブコメに妙な苦手意識があって、リチャード・カーティスの映画は観たことがなかった。正直、テレビの恋愛ドラマを2時間に仕立てた程度のものなんだと、勝手なイメージでバカにしてもいた。だから、この映画も、フィリップ・シーモア・ホフマンが出ていな…

地下鉄のザジ(完全修復ニュープリント板)|ルイ・マル

ルイ・マル監督の映画を観るのは実ははじめて。映画も本も、既に名作と呼ばれているものだけでも気が遠くなるほどたくさんあって、わたしのキャパではどう考えても追いつかない。特集上映やニュープリント版の公開は、「いつかは」と思って放り出していた作…

ライアン・ラーキン路上に咲いたアニメーション

アウトサイダー的なアーティストであるアニメーター、ライアン・ラーキンについてのフィルム。ライアン・ラーキンはカナダのアニメーターで、製作の仕事をはじめてすぐに才能が認められ、アカデミー賞のノミネートも受ける。しかし、製作環境への不安やプレ…

あの日、欲望の大地で|ギジェルモ・アリアガ

みなさんおっしゃってるけども、邦題がソープオペラ風なのが残念。主人公シルヴィアの現在と過去、そして、少女マリアの暮らすメキシコでのシーンが少しずつ組み合わされ、エンディングに向かうにつれ全貌が明らかになっていくという構成。この手の映画は、…

空気人形|是枝裕和

初日に観て、感想を頭の中でこねくり回しているうちに、みんなだいすき空中キャンプさん(id:zoot32)がわたしの思っていたこと、うまく言葉に落とせずにいたことをきれいにまとめたエントリーをあげていらっしゃったので、すっかりそれで満足してしまってい…

縞模様のパジャマの少年|マーク・ハーマン

はじめて行く劇場は、伊勢丹お向かいのユニクロ隣。恵比寿に行こうかなーと思っているうちに、こちらの映画館の上映スクリーンが大きい方に変更になったのでコレ幸いと足を運んだ。主人公のブルーノは8歳の少年で、彼の父はナチスの将校である。ブルーノは…