メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

いろんな気持ちが本当の気持ち|長嶋有

最近かかりきりだったギュンター・グラスの「ブリキの太鼓」をようやく読み終え、金曜日に購入した長嶋有のエッセイ集に。わたしは、以前某雑誌に書き下ろされたほんの一編のエッセイ「褒め負ける俺」、ただそれだけで、この人をとても好きになってしまった、今回のエッセイ集には、その一目惚れの一本も収録されていたのだけれど、「褒め負ける」と、シンプルに改題されていたのが少し残念。あの「俺」に、男の人のかわいらしさが凝縮されていたのに! 女心がわかってないよ、長嶋さん!

「褒め負ける俺」というのは、女の人を褒める言葉が上手くでてこないことについて書いた文章だ。女性のブローチを「いいね」と言おうとして、他の男の人に先を超されたり、なんとか褒めてみたものの「そう?」と芳しくない反応をされたり。ただ「ありがとう」と笑って欲しいだけなのに、褒め下手の長嶋氏の言動行動はどこまでも空回り、不器用で、可笑しい。

男の人のこういうかわいらしさに、わたしはめっぽう弱いみたいだ。

いろんな気持ちが本当の気持ち

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