メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

四連休に読んだ本。

族長の秋 他6篇

族長の秋 他6篇

落葉 他12篇

落葉 他12篇

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

実務遺失物―事例に見る遺失物法の諸相

実務遺失物―事例に見る遺失物法の諸相

ガルシア=マルケス全小説集は読むのが遅れていたのを一気に挽回。

ブッツァーティは、初読。これも面白かった。なかでも「神」の描写は興味深い。キリスト教的世界観のなかで、「聖人」がやたら人間臭く俗っぽく描かれているのに比べ、神は抽象的で、あまりにも普遍的に存在する。たとえば、聖人たちが夏、涼を求めて水に入るその海水こそが神であり、暖炉の横で語らうときに煙突からたなびく煙が神だったりする。またときに神は教会に充満し、溢れ出していたりもする。その得体の知れない普遍性は、八百万の神を感じて生活する日本人にも感覚として受け入れやすいものであるかもしれない。

「実務遺失物」は、姉が「面白いよ」と取り出してきたもの。警察に届けられた遺失物の取り扱いに関する法令解釈本なのだけれど、疑義解釈の例文が面白い。何が面白いかって、落とし物の例がほとんどすべて「金の延べ棒」なのである。「本田さんは食堂の床に落ちていた金の延べ棒を拾った」だの「幼稚園児のしんくんは駄菓子屋の前の路上で金の延べ棒を拾った」だの「見野さんはお腹が痛くて駅のトイレに入ったところ便器のなかに金の延べ棒が引っかかっているのを見つけた」だの……突っ込みどころ満載。