メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

24日

思い起こせば毎年、それがボーイフレンドであるかどうかは別として、クリスマスイブは誰かと一緒に過ごしていた。でも、今年はすっぽり空いた。というか、空けた。最近では、連休の最終日には予定をいれないように心がけている。

一日家にこもって本を読むつもりでいたのだけれど、窓を開けたらあんまりに完全な冬だったので誘い出された。街の中心部とは反対の方向に歩く。歩道が広く、いろいろなお店や神社、お城に美術館、大きな公園があるにも関わらず人通りは少ないので、散歩をするにはうってつけのコースなのだ。飲食店からはクリスマスのにおい。お母さんがきれいになっている最中なのか、巻き毛の女の子が美容院の中から、ガラスに額をくっつけて、じっと見つめてきた。思わず笑ってしまったら、彼女ははにかんで、顔を半分隠しながら手を振ってくれた。

生ハムとピクルスのサンドイッチと、イチジクのビスコッティを買って引き返す。煤茶けた景色の中、植え込みのつばきだけが別世界のような鮮やかさで浮かび上がっていた。