メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

パラノイド・パーク|ガス・ヴァン・サント

少年はひとを死なせてしまう。冒頭、そんなはずないと思いつつ、一瞬サスペンス的な展開の可能性にも頭を巡らせてしまった。でも、やっぱり、サスペンス映画ではなかったし、断罪の映画でもなかった。普通の少年が普通の生活を送る中で起こってしまったことを、ただただ丁寧に、繊細に心情を拾ってゆく。心情的に、寄り添いたい気持ちと反発したい気持ちがせめぎあって、それはきっとわたしのなかにティーンエイジの感性がまだ幾らかは残っているからであると同時に、わたしがあの頃よりはずいぶん年をとってしまったからなのだろう。

わがままで可愛いアクセサリーみたいなジェニファーと、あまりきれいではなくてちょっと理屈っぽそうなメイシーという、アレックスを巡るふたりの女の子の対比は、なんだかとても良かったな。あと、アレックスの弟が、わけのわからない物語を大声で語っているシーンがとても好き。

ざらっとくすんだ質感の映像はきれい。スローモーションの多様が相変わらず特徴的で、おおむね効果的に使われていたけれど、一部、なんでこんなとこまでわざわざスローにするんだろうと思うところもあったかな。