メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

忙しかったのです、実は

仕事については速さがとりえの自分が終電までにすべきこと終えられず、悔しい思いで午前様、タクシーに乗り込む週。なんでこの時間なのに、東京の空は真っ赤なんだろうと考えたりした。

それでも割合近くに住んでいるわたしはまだまだましで、隣の係の男の子はとうとう昨日、タクシーを拾う前に力つき、ロビーで眠り込んでしまったのだという。「警備員さんに叱られて、所属を訊かれましたよ」、笑いながらねぎらった上司だって似たようなスケジュールで動いていた。

今日夜八時過ぎに必要書類が完成、提出し、ようやくひと息。

でもわたしはこのあと、羽田発の一便で実家に戻らなきゃいけない。一泊二日の強行日程は、実家への直通便をとりそこね、福岡経由。朝六時過ぎの便には、始発の電車じゃ間に合わないから途中までタクシーに乗らなきゃいけない。眠ったらもう、起きられなくなるような気がして、眠いのに、ずっと眠り込めないままでいる。雨の音が聞こえる。