メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ|アキ・カウリスマキ

フィンランドアキ・カウリスマキ監督のちょっと前の作品。「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」とその続編「レニングラードカウボーイズ、モーゼに会う」が同時収録のDVD。負け犬三部作や敗者三部作の、淡々とローファイで、でもあたたかみの溢れる作風がカウリスマキのイメージだったんだけども、これは……。そもそもこのビジュアルのバンドが、映画のために結成されたものではなく天然に存在していたことがすごい。ギターウルフがビッグ・バンドやってるようなビジュアルなんだもん。おそるべきフィンランド

巨大リーゼントに異様に尖った靴を履いたバンド「レニングラードカウボーイズ」が、1作目ではシベリア〜NY〜メキシコを、2作目ではメキシコ〜NYを経てヨーロッパを横断しながら故郷へ帰る、オフビート・ロードコメディかつ音楽映画(なのかな)。やはり全体的にはゆるい流れで、小さなイベントはあるんだけども、旅は淡々と進む。全編小ネタ満載で、わたしは笑いっぱなしだったんだけど、なんせとことんゆるい笑いなので、合うか合わないかははっきり別れてしまうかも。

あと、面白かったのは、当初はロシア民謡っぽい音楽をやっていたレニングラードカウボーイズが、日銭を稼ぐため旅先各地で演奏するのに、ちゃんとその地域っぽい音楽で対応しているところ。上記の妙なビジュアルの集団が、NYではロックを、ニューオーリンズではビッグ・バンドをやり、黒尽くめのお兄ちゃんたちを前にすれば即座にメタルに切り替える、これが楽しい。1作目ではアメリカ〜メキシコ各地の音が、2作目ではヨーロッパ各地の音が、彼らの旅の進捗に従って奏でられる。個人的にはニューオーリンズの演奏と、メキシコ、フランスの結婚式の演奏が良かったかな。

最近ちょっと疲れ気味だったので、体の力が抜けるいい映画でした。