メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

世はお盆

家を出たら、道路を歩いている人が誰一人いないので、うっかり引き返したくなってしまったけれど、なんとか出勤。

世のお盆休みとやらにあてられてかここ最近はわたしもぼんやりで、日比谷線に乗っていて、中目黒で降りて、そのまま永遠にくるはずのない代官山行きの電車を、祐天寺方面のホームでずっと待っていた。

暑くてごはんが食べれなくて、そうすると体に悪いものばかりが残ってしまい、たいてい午前中は、前夜に飲んだ蒸留酒のせいでむかむかしている。お昼ご飯を買いに行っても、何を食べたいのかわからなくて、コンビニエンスストアをずっとうろうろしている。あまりに血糖値が下がった顔をしていたのか、背中合わせで仕事をしている青年に、「塩キャラメルとミルクとバターのなんとか」というこの上なく濃いネーミングのキャンディーをもらった。

昔胸痛めた映画を見返したり、昔胸痛めた音楽を聴き返したりしている。決してノスタルジーのためなどではなく、あの頃と同じ場面に、同じフレーズに心打たれるから、なんだか、ひとはそう簡単に変わりもしなければ、老いもしないのかもしれないと、思った。別に良いことでも悪いことでもないんだけど、それは。