メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

マグノリア|ポール・トーマス・アンダーソン

マグノリア<DTS EDITION> [DVD]

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劇場公開以来二度目の鑑賞。はじめて観たときよりよっぽどぐっときた。ここ十年くらいのアメリカ映画のなかで最も素晴らしいもののうち一本にはいるんじゃないかと本気で思ってしまうくらい、わたしにとってはけっこう完璧に近いところにある映画。孤独の映画。

こうして観るとキリスト教圏で作られる映画にはやはり、正面切ったテーマにされていなくとも「信仰」「神様」を扱ったものが多くて、そのあたりの感覚がわかるようで掴みきれないことに、わたしはいつももどかしさを感じてしまう。日本映画にそういった描写がないわけではないのだけども、キリスト教国の神様はほとんどキリストという神の子、人の形を持って現れる。もちろん日本神話にも人の形をした神様が出てくるし、仏教において教祖は仏僧であるのだけど、なぜか日本人の信仰はひとの形をしないものへ向かう傾向が強いように思える。例えば木や森、石、水など、自然物への信仰心の強さは、日本映画のビジュアルにも反映されている。映画の本筋には関係ないんだけども、わたしは「マグノリア」を孤独の映画だと思っているのと同じくらいに、ものすごく宗教的な映画だと思っているので、なんとなくそんなことを考えてしまった。そういう宗教観、死生観の違いが一番顕著に現れるのがホラー映画なんだけど。