メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

運命の南部鉄瓶

運命の、というのはわたしの口癖のようなもので、たいていは、予定外のものの購入を決めたときについ口をつく。要するに「我慢できないからこれ、買っちゃう」という状況を「運命だからしかたない」ということに仕立て上げてしまう、浪費家の自己弁護にすぎない。

ほとんどの場合「運命のワンピース」「運命のフラットシューズ」等服飾に用いられる言葉だが、今回出会ったのはなんと「運命の南部鉄瓶」。

内容量は300mlと少ないものの、ころんとしたフォルムにこのカラーリング、見た瞬間に購入を決めていた。色は他にも、ブルー、オリーブ、ピンクなど、5色くらいはあった。説明によると、フランスの紅茶好きのあいだで保温性の高い南部鉄瓶は非常に人気が高く、モダンなデザインでカラフルな色使いのものはそういった海外向けの輸出商品として作られているらしい。

岩手の特産品である南部鉄瓶といえば、ごっつくて、重い、お寺の鐘のような風体のものがほとんどだ。以前実家の母が南部鉄瓶を欲しがったときもなかなかいいものがなく、さんざん探してようやく原宿のユナイテッドアローズリビングで、つるんとした華奢なデザインのものを見つけた。それが、いつのまにやらこんなかわいらしい色使いのものまで手に入るようになったのだから、驚かされる。不足しがちな鉄分を調理器具から取るのは有効らしく、一時期は鉄のフライパンを使っていたのだけども、今家にあるのは取っ手の取れるテフロン加工のアレだったりする。これからは鉄瓶の急須で日々鉄分摂取に励もうと思います。