メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

大画面でのカラックス

出かけようと思ってお風呂に入って髪をブローしたところで力つきてまた寝てしまい、妙な寝癖がついてしまった。直すのもめんどうだったのでそのまま出かけて、渋谷のユーロスペースで映画を2本観る。ジュリエット・ビノシュ特集上映のうち「ポンヌフの恋人」と「汚れた血」。どちらも好きで、何度も何度も繰り返し観ている映画だけども、スクリーンで観るのははじめて。カラックスは相変わらず人気が高いようで、どちらの上映も、お客さんはずいぶんたくさん入っていた。

製作年とは逆のポンヌフ→汚れた血、という順で上映。ドニもビノシュもどんどん若返る。「ポンヌフの恋人」のビノシュは、手負いの獣の美しさ。「汚れた血」では、神秘的な部分とコケティッシュな部分を併せ持っていて、わたしはアンナを演じるビノシュが多分一番好き。

わたしがカラックスを知って、繰り返し観ていたのは十代終わりの頃。ここのところ観返す機会がなくて、両作品とも五年ぶりくらいだった。「ポンヌフの恋人」の愛のかたち、彼らの激しい感情や苦しみは、十代の頃より今の方が身にしみるような気がする。逆に「汚れた血」のピュアネスは、あれは十代独特のものなんじゃないかと思う。アレックスの抱える怒り、焦燥、懊悩、すべてひりひりと痛みを持って迫ってはくるのだけども、そこには若干の懐かしさ、センチメンタリズムが重なる。

ひたすらに透き通っていて美しい映像と台詞に満たされた「汚れた血」と、音楽映像編集構図すべてが完璧に近く、観ていて恐ろしいような気になる「ポンヌフの恋人」。これからもきっと何度も観返すんだろう。

ほとんどジェレミー・レニエ目当てではあるけども、ビノシュ出演の待機作「夏時間の庭」も観に行く予定。そして、粛々と公開を待ち望んでいるギョーム・ドパルデュー「ベルサイユの子」(予告編の、シャンプーに耐える子どもの表情!)。せっかくなのでこれにあわせてギョーム特集で「ポーラX」かけてくれないかと期待しているところ。ピストルを撃って、相手を貫通した弾で派手にショーウィンドーが割れるシーンがすごく好きだった。