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メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

GDHMラストライブ

GOOD DOG HAPPY MENから、ツインドラムのひとりである伊藤大地さんと、ベースの韮沢雄希さんが脱退することになり、そのラストライブを観に新宿ロフトへ。

欠かさず通うほど熱心なファンではなかったけれども、それでもずいぶんな回数ライブを観てきた。伊藤さんが「友達同士でバンドをやってみたかった」と言っていたが、彼らは全員が中学校の頃からの友人で、確かに、中学生の男の子四人でわいわいやっているような雰囲気が漂っていた。最初のときは、BURGER NUDSとの落差に驚きもしたけれど、ステージの上はいつも楽しそうで、だから観ている側としても楽しかった。はっきりいって、この年齢の男四人で、あんな扮装して、あんな変な音楽、友達同士ののりでもなきゃやらないんじゃないだろうか。だからこそ、奏でられるのは他のどこにもない、素晴らしい、彼らだけの音楽だった。

韮沢さんはいつもどおり、心底楽しそうな笑顔でベースを弾いていた。伊藤さんはいつもどおりいじられて、その微笑ましさに皆笑う。どれほど心持っていかれたかわからないツインドラムの掛け合いには今日も、頭の中が空っぽになった。「そして列車は行く」の、手を叩いて声を合わせるところで、このバンドのこういうところがすごく好きだったんだと思って、そのときだけ少し泣いた。

前にも書いたけど、わたしはちょうどあの頃、もしかしたらあの頃までずっと、音楽は胸を痛めるために聴くものだと思っていた。川崎チッタの野外広場でのフリーミニライブ、良く晴れた、少し風の強い日だった。小さな子どもが手を叩いて、おじいさんがおばあさんの手を取って踊りだして、あのとき、「音楽は楽しいものなんだ」と思った。「音楽は、ただ楽しいだけでもいいんだ」と思った。GOOD DOG HAPPY MENはわたしにとってそういうバンドだった。

今も、好きになるのは悲しい歌のほうが多いけれど、そうじゃない歌もたくさん好きになれた。そして、見送ることは、もうそんなに怖くはない。