メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

青森岩手の旅(1日目)

土曜日から母親が泊まりにきていた。そしてシルバーウィークの後半戦は、姉と合流し、2泊3日青森岩手の旅を敢行。何を隠そう「旅程を立てる」ということがまったくできない(わたしがひとりで出かけるときは大抵、ひとつだけ大きな目的があって、あとは行き当たりばったり)わたしは、訊かれるままに行きたい場所を並べ立てた。北限のニホンザル、恐山、八甲田山行軍記念館、等々位置関係もへったくれもないわたしのオーダーの中から採用されたのは結局「青森県立美術館(とその隣の三内丸山遺跡)」「中尊寺金色堂(を中心とする平泉)」の二ヶ所。あとは、「クウネル」や「旅」といった雑誌を愛読する姉がガーリッシュな行程を組んでくれることとなった。

待ち合わせはなんと5:45東京駅。仕事を終え前日深夜に東京に到着した姉は、空港近くのホテルから直行してきた。わたしと母も4時起きで家を出る。ふたりともシャンプーは朝する派なので洗面台を取り合い。


末娘の特権で窓際を陣取るわたし。後ろの席では両親と小さな女の子に、更に小さな弟2人。ホーム反対側の新幹線に向かい「はやて!」「ポケモン!」と声を上げる弟に「あれ、ポケモンのはやてじゃないよ」と姉が大人ぶった声色。彼らは盛岡で降りていった。ちなみにわたしは大学時代、友人と東北や北海道を青春18切符で旅したことがある。ちょうど夏休みシーズンで、在来線の車内には、身なりの汚い、似たようなことを考えている若者がたくさんいた。突然長いまま1斤のパンをかじりだす青年や、電車の床でキュウリの丸かじりをはじめる青年など、場はカオスそのものだった。それに比べると、静かで空調の効いた「はやて」におよそ3時間揺られるだけで八戸につくなんて、新幹線ってなんてすごいんだろう。

そんなこんなで八戸着。翌日の移動を見込んでこの日は八戸に宿を取っていた。ホテルに荷物を預け、青森行きの特急が車で駅周辺で時間をつぶす。青森と言えば縄文古墳、ということなのか、駅前の観光センター的な建物には遮光器土偶のイラスト。残念ながら今回津軽には行かないので本物を観ることはできないけど、やっぱり土偶といえばこれだよねー。


「特急白鳥」で約一時間、青森着。海を少し眺めてから、近くにある、土産物や物産を扱っている「アスパム」という施設へ。ちなみに海へ向かって「ヤッホー!」と叫んでる兄弟がいた。こだまの仕組みをまだ知らないのだね。

そしてアスパムでは……


たまごかけごはんのイベントが開催されていたり(※大盛況)

おばさんがイカを焼いていたり

「馬すじ」のおでんが売られていたり。わたしはここで売っていた民芸品?「ブナコ」に心を奪われ、ずいぶん悩んで購入を断念。今回は盛岡で南部鉄を買うつもりなので、荷物はそんなに増やせない。ブナコはまたそのうち。ブナの廃材をうすく削り、それをくるくる丸めて作られた雑貨や食器は本当に素敵! 後ろ髪を引かれながら棚の前から離れた。

ちなみにここで昼食に、たまごかけごはん(何年ぶりだろう!)と、姉がいずこからか買い込んできた「おこわサンド(南部せんべい2枚でおこわをサンドした謎の食べ物)」「ホタテコロッケ」などを少しずついただきました。

そして、お腹がいっぱいになったところで本日のメインイベント。タクシーで向かうは青森県立美術館

設計は青木淳さん。外装も内装も真っ白で、雪景色の中ではさぞかしきれいなことだろう。ところどころにある△の記号は「青森」の「森」。空間に余裕があって気持ちのいい美術館だったけど、展示室の配置はやや入り組んでいてわかりづらかったかな?

エントランスがミニギャラリーのようになっていて、

ロッカールームもなにやらキュート。

現在企画展は、吉村作治先生のエジプト展だったので、時間の兼ね合いもあって常設展のみ観ることに。展示室のロビーとも言える場所には、巨大なシャガールが3方向に! これは圧巻。最初から、空気感にやられてしまう(ちなみにバレエの舞台背景として描かれた作品)。常設のメインは、奈良美智さん。けっこう大きなインスタレーションがたくさんで、すごく楽しい。ひとつの作品をいろいろな角度から観られるようになっているつくりも、わくわくした。ちょうど「slash with a knife」が出たときに、当時表参道にあったナディッフではじめて奈良さんを知って、ひりひりする言葉に打ち震えたときのことちょっと思い出す。

他にも、寺山修司の「天井桟敷」のポスターがたくさん展示されていたり(横尾忠則宇野亜喜良花輪和一など圧巻)、ピカソの「女の頭部、横顔」第一ステート、棟方志功など盛りだくさん。ここではじめて知った中では、首藤晃さんの立体作品がとてもよかった。

常設展示のあとは、外に出て、階段を上ったり下ったりして、この美術館のシンボルでもあるアレに会いに……

「青森犬」!


思った以上に大きくて、そばに寄れば老若男女大興奮。皆記念写真を撮り、ぺたぺた表面に触っていた。やっぱり直接触れる作品っていいなあ。楽しいなあ。

美術館のあとはすぐ近くの三内丸山遺跡で縄文気分に。


ここで暮らしていた縄文人の生活レベルは高すぎ。わたしが中高生の頃、縄文時代のキーワードは「狩猟・採集」だったんだよ。今の教科書の書きぶりは違うんだろうなー。

その後青森駅前を少し歩き、八戸へ戻る。駅前の「えびす屋」さんという居酒屋で夕食をとったのだけども、ここが、何を食べても美味しいし、おかみさんをはじめとして店員のおばちゃんみんな気さくで楽しくて、とても素敵なお店だった! ハタハタの焼いたのなんか、はじめて食べたなー。特においしかったのは、八戸名物である「せんべい汁」と、八戸関係ないけどバッテラ。「せんべい汁」は、お味噌汁にお麩代わりに南部せんべいが入っているものを想像していたんだけど、あっさりした醤油味のスープに地鶏やごぼう、きのこなど+お汁用のせんべい(煮込んでも煮とけなくて、もちもちした食感)が入っていて予想を裏切るおいしさだった。これには全員感動。

ほろ酔い気分でホテルに戻り、入浴後のわたしは母(修行済)から入念な全身リンパマッサージを受け、心地よい疲労感とともに眠りについたのでした。明日の朝は5時代の電車で朝市に行く予定。