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メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

久方ぶりのベビーパウダー

子どもの頃は、暑い時期になるとあせも対策としてドクダミ*1ベビーパウダーが欠かせなかった。もっとも我が家では和光堂の商品名が一般名詞と化しており、どのメーカーのものであろうとベビーパウダーのことは「シッカロール」と呼んでいたのだけども。

いつからか、あせもができるようなこともなくなり、家からベビーパウダーは姿を消した。そのまま数十年縁遠く過ごしてきたところ、昨冬、意外な……というわけでもない場所、実家で再会を果たしてしまった。実家では、風呂上がりに薔薇の香りのボディクリームを塗った後で、べとつきを緩和するためにベビーパウダーをはたくことが習慣になっていた。提唱者は、さまざまな健康・美容術を聞きつけては家族に啓蒙することを趣味とする母で、なんと還暦を過ぎた父までもその習慣にしたがっていた(!)。

肌に潤いを与えてくれるのがボディクリームなのに、後でパウダーをはたいたら乾燥するのでは……などと思うところはあったものの、郷に入っては郷に従えとばかり使ってみると、懐かしいにおいもさらさらした感触も悪くない。そこで、暖かくなって空気の乾燥が緩和された頃を見計らって、わたしもベビーパウダーを買ってみた。おなじみ和光堂の、紙ケースに入ったさらさらの粉は、日焼け止めを塗った後の皮膜感を抑えるのに良い。汗で気持ち悪くなりがちな脇・足指などに薄く擦り込んでおくと一日快適に過ごすことができるというのも新しい発見だった。*2

さらに、固形のベビーパウダーはプレストパウダーとして使うと化粧崩れを防ぐと聞き、こちらはピジョンの商品を購入してみた。もともとはリキッドファンデーションにお粉を重ねていたところを、お粉の代わりにベビーパウダーをブラシを軽くはたいてみる。これが、なかなか良い。脂の出やすいわたしの肌だと乾燥が気になることもなく、気温が上がってくるこの時期を、想像以上に快適に過ごしている。しかも、ほんの少ししか入っていないのに何千円もするお粉と比較して、固形ベビーパウダーは200円台。もちろん補正力など+αの効果はないので、シチュエーションによってお粉でちゃんとした顔を作る必要はあるけれど、仕事に行く程度ならベビーパウダーでも十分。

そんなこんなで春になってからベビーパウダーの恩恵を満喫しているのだけども、ただひとつ。ボディに使っている和光堂ベビーパウダーの香りのことが気になってしかたない。あの、なんともいえない、いかにも「ベビーパウダーのにおい」としかいいようのない香り。懐かしさもあいまってか、大好きなにおいではあるものの、かなり強いし、長い間香りを放ち続ける。いい年してベビーパウダーの香りを漂わせているというのも、いかにも汗かき対策してますといった感じで体裁が悪い、ような気もする。無香料のものに変えた方がいいのかな、と悩みつつ、あの独特の香りへの愛着を捨て去るのにもなかなか勇気が必要だ。悩ましい。

*1:祖父が山で採ってきたドクダミを、干し椎茸を作るための大きな乾燥機で乾かしたものを煮だしてつくる、強烈な薬草風味のするお茶だった。慣れてしまえば悪くない。

*2:どちらも、少量をよく擦り込まないと洋服や靴に白い色がついてしまい悲しくなるので要注意