読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

うなされて目を覚ます

記憶にあるなかで一番古い「怖い夢」。わたしはひとりで歩いている。まるでNHKの子ども番組に出てくるみたいな森に、NHKの子ども番組に出てくるみたいな着ぐるみのモンスターがいて、道を通してくれないので、途方にくれる。多分、幼児の頃。

中高生の頃、夏休みの昼間、暑い中冷房も入れずにリビングのソファーで寝ているとき、決まって悪夢で目を覚ました。急に母親が帰ってくる夢。昼寝なんてしないで、ちゃんと勉強しなきゃいけないとわかっていたから、そんな夢ばかりみたんだろう。

どちらかといえば現実の恐怖やプレッシャーがすぐに夢に現れる方なので、例えばしょっちゅう見るのが、コンタクトレンズを外そうとしたら一緒に顔の骨格がとれちゃって、ぺちゃんこになっちゃう夢。眼球ごと外れちゃうこともある。ドライアイがひどくてコンタクトレンズの装着に不安を感じることが多いからなんだろうけど、数ヶ月に一度は見る。母シリーズも健在で、部屋が散らかったまま寝ていると、急に母がやってきて、どうしようと焦る夢。部屋や机の中が散らかっていると、潔癖性の母に厳しく叱られた不安は未だに消えないようだ。体育の授業がある日なのにジャージを忘れる夢。高校三年生の冬、ある日急に「自分が数1、数Aすらまったくやっていなくて一切数学の問題が解けない」ことに気づき頭を抱える夢は、数学が大の苦手だったあの頃そのまま。会社に遅刻する夢もよく見る。

現実と関係のない悪夢もよく見る。外国人の男の人に道を聞かれて教えただけなのに、痴情のもつれに巻き込まれて女の人から刺し殺される夢。高いところに取り残される夢(これは高所恐怖症だからか)。歯が全部ぼろぼろに抜けちゃう夢。

何で怖い夢しか覚えていないのかな。怖い方が印象に残るからなのかな。ごく稀に、半年に一度くらい幸せな夢を見るのに、そういった夢は目覚めてすぐにすうっと消えていって、思い出すこともできない。永遠にその世界に棲みついてしまいたいくらい素敵な夢。

今朝、二度寝したら悪夢に襲われた。窓の外がうるさいと思ったら、ワゴン車とたくさんの若い男女が騒いでいる。隣人がベランダから「早朝なんだから静かにしてくれ」と声をかけると、彼らは一斉にこちらの窓へ石つぶてを投げてくる。オートロックもあるのに、不意に不安になって玄関の施錠を確かめにいくと、なぜか鍵が空いている。慌てて締めようとしても、なぜか鍵がしまらず、やがて荒ぶれた人たちが部屋になだれ込んでくる。施錠できていなくて、玄関や窓から人が入ってくる夢は、ここ数年では多分、一番多く見る夢で、本当に怖い。それがきっと、わたしがすごく不安で恐れていることなんだろう。

今日は帰宅して、玄関の鍵を二度確かめ、チェーンもかけた。

今日は怖い夢を見なければいい。