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メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

真昼の羊

よしなし

月に一度参加している会のメンバーに、料理の達人Cさんがいて、お腹を空かせたわたしたちのため、ほぼ毎回何かを準備してくれる。D君が日本を離れることになったとき、彼のリクエストに応えて作ってきてくれた和食はすごかった。いちごとじゅんさいの酢の物、あんきものオードブル、さけと鱒の笹寿司……料亭で出てきてもおかしくないような料理を教室の机にならべ、紙皿に載せ、わたしたちは立ったままがつがつと食べた。

今では、会そのものが楽しみなのか、終了後の食事が楽しみなのかわからなくなっているくらいなので、先週水曜に「ラムを買いました」というメールを受け取り、週後半のわたしの頭は羊一色に染まっていた。

ラムはおいしい。大好き。でも、わざわざ自分で買ったり調理したりはしない(多分できない)。もう一年近く食べていない気がする。

待ち望んだ日曜日、会を終えるとちょうど昼時で、いよいよ羊のお出ましとなる。まずはジップロックに入れたガーリックトースト。幾つもの魔法瓶が出てきて、その中にはそれぞれ、アスパラ・マッシュルームのソテー、かぼちゃのポタージュが入っている。大きなフードコンテナからは塊のローストラムが出てきて、目の前で鮮やかに切り分けられていく。もちろんガーリックトーストにつけるフォアグラのパテや、ラムチョップにかけるジャム(クランベリーと、カモミール)もぬかりない。今日はお皿も、紙皿ではなく、柊やトナカイがプリントされたプラスティックのクリスマスプレート。飲み物はアップルエール。デザートにはクリスマスプディング。この完璧なクリスマス料理を、やはり立ったまま、ラムチョップに至っては手づかみで食べるのはとても愉快だった。

ツリーにもケーキにも縁のない生活に、ふっと一足早く訪れたクリスマス。美味しゅうございました。