メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

「風邪の治りかけの咳」が「風邪」ではなかった話

出張帰りに風邪をうつされた。機内の通路をはさんで激しく咳き込んでいた男性(CAからしつこく「いつからですか、熱はありますか、どこに行かれましたか」と聞かれていたのはきっとエボラへの警戒)が感染源というのは決めつけに過ぎないけれど、疲れ果てていたわたしはマスクもせずに大口開けて爆睡し、目を覚ますとひりひりと喉が痛んだ。

もう一ヶ月以上も前のこと。

まず熱が出て、だましだまし仕事に行っていると、熱が下がる頃から咳が出はじめた。「風邪の治りかけに咳だけ残る」のはよくあることなので、病院でもらった感冒薬を最後まで飲んで、後は自然治癒にまかせることにした。それでも咳は良くなるどころかひどくなるばかりで、夜中に目覚めるし、会話に支障が出るし、辛い。南天のど飴を一缶空けても改善の兆しが見られず、3週間過ぎても良くなる気配がないので結局呼吸器科にかかった。

  • 夜中、明け方に激しい咳。痰はほどんど出ない。
  • 会話(特に電話)、電車に乗ったときに咳が激しくなる。
  • 何らかのアレルギーを持っている。

これだけの問診で、おじいちゃん先生はにこにこしたまま一枚の紙を差し出した。「咳喘息について」、と書いてある。原因は風邪のウイルスではなく気管のアレルギー反応。気管支に炎症がないという意味で「気管支喘息」ではないが、放っておくと慢性の気管支喘息に移行することも多いので早めの治療が大切。当然風邪薬は効かないので、喘息の薬で治療するのだという。確かに、レントゲンを撮ったものの肺はきれいだった。

抗アレルギー薬(飲み薬)、気管の炎症を鎮めるためのステロイド(吸入薬)、気管支拡張作用を持つ薬(貼り薬)の喘息3点セットを処方され10日間。徐々に治まりつつあるものの、薬が切れる時間帯にはまだ咳きこむ。気温の変動が激しく空気の乾燥するこの時期、治療には時間がかかるのだというから我慢する以外にない。思えば喘息持ちの祖母が泊まりにくるとき、忘れないよう朝晩吸入薬をセットし、小さなテープを胸元に貼るのがわたしの役目だったが、その薬の役割を今になってはじめて知った。

アレルゲンを除去できれば楽だからと言われ血液検査をしたが、反応があったのはスギ花粉だけだった(言うまでもなくこの時期は飛んでいない)。ハウスダストも犬猫もダニも大丈夫。先生は「細かく調べていくと何百種類もアレルゲンテストすることになって、お金ばかりかかるしね」と、これ以上の検査よりは薬で症状を沈めることを勧めてくれた。それに従うことにした。

最初は「赤色描記症(機械的じんましん)」だった。皮膚に刺激を与えると、痛みもかゆみもないミミズ腫れが浮き上がる、じんましんの一種。これは確か小学校高学年の頃から。「血管運動性鼻炎」という、気温差などの刺激でくしゃみと鼻水が止まらなくなる鼻炎は社会人になった頃から。そして「咳喘息」。原因がわからないことが多いと言われる症状ばかりをコンプリートしつつあるのは困ったもの。

まあ、それなりに付き合っていきます。