読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

か弱くない女にも一分の魂

よしなし

f:id:asx:20160312021904j:plain

修理に出していたコートを受け取りに新宿ルミネ2に寄ったところ、「BURT'S BEES」が出店していた。3月9日に開店したばかりだと店員に聞き、浮かれてクレンジングを買って帰った。

昨年の半分程度を異国で暮らしたわたしは、かの国でクレンジングといえばワイプかウォーターかローションであることに衝撃を受けた。とりあえずローションタイプのクレンジングを買ってみたものの、そんなもので中高年のおっさん並に真性オイリーなわたしの皮脂が落とし切れるわけもなく、肌は大荒れ。そこでようやく見つけたのがBURT'S BEESのディープクレンジングだった。テクスチャ重めのクリームで、ハッカのような清涼感もあり使う人を選びそうだがわたしには合った。すっかり気に入ったものの、日本からはすでに撤退済みと聞き諦めていたのだが、どうやら最近再上陸したらしい。

わたしは万事、か弱くない。

例えば世の女性の多くが悩む「肌の乾燥」というものがある。

多くの女性が蛇蝎の如く忌み嫌い、恐れる「乾燥」。基礎化粧品を幾重にも重ね、シートパックをし、保湿化粧品を使い、冬には会社のデスクにミニ加湿器を置く女性は山ほどいる。え? わたし? 手のつけられないオイリー肌(暑がりなのでもちろん汗っかき)である。化粧、重ねれば重ねるほどテカテカ、ドロドロになるので結局のところ「最小限しかしない」ところに落ち着いた。

世の中には「冷え万病の因説」と同様に「乾燥こそすべての肌トラブルの因」という言説もある。その理論に立つと、脂ぎった肌すら「乾燥が原因」なのである。潤いが足りないから、肌が自力で潤わせようと脂を出しすぎてしまうので、保湿をすれば過剰な皮脂の分泌は抑えられると。もちろんそういう人もいるのだろうけど、わたしは違った。毎日シートパック、コットンでローションのパッティング、朝は顔を洗わず蒸しタオルだけ、脂を除去しすぎない乳液クレンジングにマイルドな洗顔料。すべてわたしには無意味だった。クリーム状のクレンジングでないと化粧が落とし切れた気がしないし、洗浄力の強い石鹸を使わないとすぐに顔がベタベタしてニキビができる。まるで思春期か、でなければ中年期の男性のように、わたしの肌は元気良く脂をうみだし続ける。

例えば世の女性の多くが悩む「冷え性」というものがある。

世の女性の多くが冷え性で、夏は冷房の温度で男性と争いを繰り広げ、中には「温め信仰」が過激化して「シルクの靴下を重ね履きすると足の裏から毒素が出る」「子宮を温めれば万病が治るしスピリチュアル的にもオールオッケー」などと呪術の世界に足を踏み込んでしまう人もいるくらいだ。しかしわたしはかなりの暑がりで、冬でも服は1〜2枚にウールのコート(+ダウン等の分厚いアウターも、ムートンのブーツも持たない)。寝る時も薄着で、今年は毛布すら出さずに終わった。人の多い職場の暑さは耐え切れず、マグボトルで温かいお茶を飲んでいる人を尻目に炭酸水や冷ましたお茶を飲んでいる。女性=冷え性、冷たい飲食物=体に悪い、が常識になりつつあるこの世界は、わたしには実に生きづらい。

そんなこんなで、テカテカの顔を「ツヤ肌」と自己欺瞞しながらわたしは今日もどうにか生きて行く。なお安価なクレンジングでは「ちふれウォッシャブル」、安価な洗顔料では「ねば塾 白雪の詩」がおすすめですよ、世のオイリー諸君。