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メトロガール

あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか?

3度目以上の「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」

何だかんだとソフトを買わないまま、確か見返すのは数年ぶり。劇場公開はもう10年も前のことだったんだ。国境部の乾いた、砂混じりの風景に妙な親和性を示したバリー・ペッパーはその後、コーエン兄弟トゥルー・グリット」でも乾いた南部で馬に乗る悪漢を演じた。

思うところはほとんど変わっていない。

ピートにメルに瞽の男。孤独な男たちと、まだ孤独が何たるかもわかっていない向こう見ずな若者。ひたすらに孤独の話で、砂の香りのするロードムービーで、大人になろうとする青年の話でもあって、この作品に魅せられたわたしは実は未だにトミー・リー・ジョーンズが映画を作ることを夢見ているのだが、日本でコーヒーのCMに出て荒稼ぎしている(であろう)割には一向に何も聞こえてこないのが悲しいところ。

VoDって洋ドラメインで映画の品揃えはイマイチだと言われることもあるけれど、結構いい作品は隠れていて、せっかくの機会だからこの映画が一人でも多くの人の目に触れればいい。余韻まで含めて実に良い映画。小説ならば、コーマック・マッカーシー(のとりわけ3部作)をお好きな方は絶対この空気感、好きだと思うんだけど。

HuluやNetflixではかつて観て印象に残った映画が多く公開されていて、せっかくだから観返したいと思うんだけど、内容がしんどいものだとどうしても辛くて最後まで再生できない。例えば「パンズ・ラビリンス」とか。そういう意味ではいつでもストップボタンを押せる自室と比べて、いくらしんどい展開でも最後まで観ざるを得ない映画館って、わたしのような小心者には重要な環境なのだなと思ってみたり。ああ、今年映画館、多分一回しか足を運んでいない。反省。